当サイト「アラフォー英語」で伝える内容は、実はアラフォーという年齢自体にはあまり意味が無く、重要なのは「日本人の大人」を対象とした英語学習法だということです。
ネイティブにはない日本人ならではの、子どもにはない大人の強みを活かした、英語習得法です。
大人は理屈で英語を攻略する
当サイトでは、とにかく理屈・理論で英語を学習していきます。
「うわぁ~面倒くせぇ」と思ったそこのあなた!もう少しだけ話を聞いてください。
理屈とか理論と聞くと、学校英語で習う難しい文法用語だとか用法だとか、なんちゃら構文だとか、そういったものを連想するかも知れませんが、そうではありません。
そうではなく、何を、何のために、学ぶ必要があるのか。
どのようにすれば、それらを効率的に身につけることが出来るのか。
そのような、当たり前であるはずなのに、なぜか学校などではあまり教えて貰えないことを、お伝えしていこうというのが当サイトの趣旨です。
さらに、やる気を持続させる方法や、集中力を高める方法など、最新の脳科学や心理学の研究成果を紹介していきます。
かつては「天賦の才」で片づけられていた個人の資質が、実は訓練で誰でも身につける事が可能であるという事が、これらの研究から明らかになっています。
そういった科学的な理論をベースにしながら、英語を身につけていきましょう、というのが、「英語を理屈・理論で学んでいく」ということです。
こういったことは、おそらく子どもでは難しいでしょうし、また効率が良いとも思いません。
大人には大人の、子どもには子どもの、英語学習法があるのです。
英語ネイティブにはない、日本人の強みとは
大人が子どもに対する強みは、「理屈・理論」を理解出来ると言うことです。
では、日本人が英語を学ぼうと思ったときに、英語ネイティブの人に対しての強みはどこにあるのでしょうか。
それは、日本語が出来る、ということです。
ふざけているわけではありません。
これこそが日本人の強みです。
また、これは大人が子どもに優っている点でもあります。
大人の方が子どもよりも、多くの日本語を知っていますからね(フツーは)。
これが強みとなる理由はというと、まず一つ目は専門用語のような英単語を覚える場合です。
例えば、「diabetes」という英単語をご存じでしょうか。
一般的にも比較的よく使われ言葉なので、ある程度英語を勉強している方なら分かると思いますが、答えは「糖尿病」です。
Wikipediaで「diabetes」を調べると、
Diabetes usually refers to diabetes mellitus, a group of metabolic diseases in which a person has high blood glucose levels over a prolonged period.
と出てきます。
「diabetes」が分からないネイティブの人、もしくは英語を英語のまま勉強しようとしている子どもたちは、この説明を読まないと「diabetes」の意味は分かりません。
読んだところでよく分からないでしょうが。。
あるいは、(たいていの場合そうでしょうが)「diabetes」という言葉が使われる場面をたくさん経験し、なんとなく意味を掴んでいくという手順を経る必要があるでしょう。
でも、日本人の大人であれば、「diabetes」と聞いたら「糖尿病」をイメージするだけでOKです。
これが日本語が出来る事の強みの一つです。
専門用語というのは、専門であるが故に、意味の広がりがほとんどありません。
だから、対応する日本語訳を一つ覚えるだけで済むんです。
日本語訳も分からなければ仕方ありませんが、知っている言葉であれば一発OKということですね。
また、同じ単語を何度も目にしてくると、日本語で「糖尿病」と聞いたときと同じイメージを浮かべるようになります。
つまり、英語→日本語→イメージ、から日本語が消えて、英語→イメージへとなっていくんですね。
適切なトレーニングを積み重ねていけば、最初から無理して英語を英語のまま理解しようとしなくても、ちゃんと出来るようになるわけです。
もちろん、日本語ありきの読み方にこだわっていては、永遠にそのレベルには行けませんが。
第2言語の習得には母国語を使うのが効果的
母語ではない第2言語を学ぶ場合、つまり、日本人が英語を学ぶ場合には、母語である日本語を活用しながら英語を学ぶ方が効果的です。
これが、日本語が出来る事の強み2つ目です。
母語となる言葉を覚え始める段階の子どもというのは、当然ながら膨大な量の試行錯誤を繰り返しながら、正しいとされる言語表現を覚えていきます。
よく、子どもは言葉を覚えるのに文法なんか気にしない、という言い方がされますが、それは正しくはありません。
子どもたちは、文法を理屈(頭)ではなく感覚(体)で覚えているだけです。
文法自体が不要なのではなく、覚え方・身につけ方が違うだけなんですね。
例えば、野球を理屈抜きで覚える場合を考えてみましょう。
まず、ルールを全く知らない子どもが、野球をやっている他の子たちを見て、必死にルール(行動パターン)を覚えようとします。
- ボールを投げる人がいる。
- 投げられたボールを棒で叩く人がいる。
- 叩いた人は同じ方向に走る。
- どんどん違う方向に走る。
- グローブで体を触られるとベンチに戻ってくる。
- etc..
このような行為を観察し、実際に自分でもやってみて、周りにそのつど注意をされながら、野球のルールを覚えていくわけです。
大人なら、ある程度のルールを前もって説明されておけば、かなりの時間を省略できるでしょう。
もちろん、実際にプレーしないことには、野球が出来るようにはなりません。
それは英語も同様です。
実際に英語を使って、読んだり・書いたり・聞いたり・話したりしない限りは、決して英語は上達しません。
でも、日本語に限らずですが、すでに母語となる言葉を身につけていれば、その言葉を使って英文法のような、ある一定のパターンを事前に学ぶ事が出来ます。
それによって、英語習得にかかる時間を、大幅に短縮することが出来るんですね。
これが、第2言語の習得には母語を使うほうが効果的である理由です。
それでも、「いや、あくまでもネイティブの子どもと同じように、英語は英語で覚えるべきだ、日本語を介入すべきじゃない」というのであれば、それでも良いと思います。
ただ、その場合には整えるべき環境というものがありますので、詳しくは以下の記事をご覧ください。